先物には期限がある。3月,6月,9月,12月の第二金曜日が満期日に設定されており、これらを限月(げんげつ)取引という。各限月は、例えば3月が満期日の場合「3月限」(さんがつぎり)などと呼ぶ。

市場では常に5つの限月が並行して取引されている。例えば2007年4月に取引されているのは、6月限・9月限・12月限・2008年3月限・2008年6月限の5つである。この例では、2007年6月の第2金曜日になると6月限の先物は満期日を迎えて取引されなくなり、新たに2008年9月限が上場される。このように、各限月は上場した日から1年3ヶ月存在し、3ヶ月ごとに満期日を迎えたものが取引されなくなって新たな限月のものが上場される。ある時点で市場に存在するのは常に5種類の限月である。

直近の限月が最も取引量が多く、これを期近物(きぢかもの)と呼ぶ。限月により価格は少しずつ異なるのが普通である。

期近物の満期日が到来する前に一旦精算(手仕舞い)し、同時に次の限月で同じポジションを組むことをロールオーバー(繰り越し)という。ロールオーバーを行えば、事実上、満期日の制限なく長期に玉を保持し続けることができる。

仮に、先物が18,000円、後述する必要最低証拠金が1枚あたり60万円の場合、口座に100万円を入金して先物を1枚買い建てたとする。この時の証拠金の余力は40万円である。

1) その日の取引終了後、先物価格が18,500円となっていれば、(18,500-18,000)×1,000=50万円 の含み益が生じ、証拠金の余力は90万円となる。この場合は、翌日にさらに1枚追加で買い建てることも可能である。
2) その日の取引終了後、先物価格が17,500円となっていれば、(17,500-18,000)×1,000=-50万円 となって、50万円の含み損が発生する。この時、証拠金の余力は 40万円-50万円=-10万円 でマイナスとなってしまうため、建玉を保持したまま取引を継続するには、追加の証拠金(追証)を10万円納める必要がある。

このように建玉については、毎日、取引終了後に先物終値と建値との差額を計算し、含み益・含み損の額を更新する。これを「値洗い」という。

1) の場合、18,500円になった所で反対売買(この場合は返済売り)を行って決済すると50万円の利益が確定し、口座残高は150万円となる(ただし別途売買手数料がかかる)。決済後は建玉がない状態なので、拘束される証拠金は0円である。このように、証拠金とは玉を保持している間に一時的に拘束されるものである。

なお、上記の例では買いの場合を扱ったが、売りの場合は逆に株価指数が上がれば含み損となり、株価指数が下がれば含み益となる。

個人投資家でも気軽に参加できるよう、大阪証券取引所が2006年7月18日からスタートさせた新しい株価指数先物取引。上場は大阪証券取引所のみ。 日経225先物取引の取引単位を10分の1にし、呼び値を5円にしたもの。ただし、限月は日経225先物取引の5つの限月のうち、近い方の2つしか採用されない。

この日経225miniと区別するため、miniではない本来の日経225先物の方を「ラージ」ということがある。